日本は世界中のデジタルノマドから注目されている!インバウンドツーリズムへの影響を考えるイベントを六本木で開催
先日、2018年3月15日に六本木の起業家ハブともいえるTokyo Chapterことninetytwo13でFast
Train Limitedの創造者達が今年初の国内のイベントを行いました。無料イベントだったこともあり当日に実際何人来るのかドキドキしていたのですが、想像以上の大反響。部屋はすぐ満席となり、約65名が参加。最終的には椅子が足りないほどになり、多くの参加者が立ったままで話に耳を傾けてくださいました。Travel Massiveという世界最大級の旅行業界のコミュニティー作りや旅行関係のイベントをオーガナイズしている会社のチャプターリーダーでありTravel.jpのCEOでもある柴田啓さまにMCをしていただきながら、ワールドワイドでコーワーキングスペース、オフィス、レジデンスをグローバルで展開して提供しているRoam International Inc. 様と共に公演させていただき開催しました。イベントへのリンクはこちら。
グローバルに増加中のデジタルノマド。彼らが日本のツーリズムに与える影響、そして彼らがインバウンドビジネスにどのような変化をもたらすかを旅行や観光業界関係者他、アメリカのUniversity of Southern Californiaの大学院教授やその大学院生などの前で日本語と英語でお話させていただき、最後の質疑応答でも会場はとても盛り上がりました。また、イベント冒頭で「既にデジタルノマドである方はいらっしゃいますか?」という質問を会場内に問いかけたところ、数名の参加者が即座に手を上げるというシーンも見受けられました。
また、日本でもデジタルノマドという必ずしも会社に雇われていない状態でカフェなどから働く人達が増えてきていますが、従来の形にとらわれない欧米の人達の方がまだ人口的には多いという事実を確認したうえで、デジタルノマドについて掘り下げて話が始まりました。
アメリカなどでは80年代から大手企業であるIBMなどでも一部遠隔で働く事が許されていたことから、遠隔で仕事をすること自体は昔から存在していました。そのうえ、ここ数年はネットワーク環境も整い、多くのデジタルツールが普及したことで、起業をする人達や自営で働く人達の多くも場所を問わず仕事をこなしながら様々な国も渡り歩き、充実した私生活を維持しながら仕事に取り込むライフスタイルを実行する人達が増えてきているのです。
つまり、街中を歩く際に毎日すれ違う外国人の人達が必ずしも海外駐在員であったり、英語の先生であったりするわけではなく、実はデジタルノマドである確率が増えてきているのです。観光客のように短期で観光地を見てまわっているわけでなく、日本での日常生活にとけ込んで、長期滞在をして鞄にパソコンを忍ばせながら仕事をして、日本の素晴らしさ、美しさ、楽しさもリアルに実感したいと思っている人達が増えてきているのです。
デジタルノマドの滞在先の国として世界水準からしてもコストパフォーマンスが高く、安全性面や快適面でも高い日本に今、注目が集まっています。増えつつあるこのデジタルノマド達をターゲットにしたビジネスにはまだまだ可能性がある事が話の中ではっきりしてきました。ネット環境が整ったうえでゆったりできる田舎の古民家を貸し切って滞在する人が増えている話や、タイやフランスではデジタルノマドという形で働く人達の為のビザが既に存在していることから今後日本でもそのような方向に向かう可能性があることを話しました。
また、プレゼン終了後、パネルディスカッションの際に「例えば政府が10億の予算を提供するから一番有効的なインバウンド対策に使ってほしいと言った場合、何に使いますか?」という質問に対して弊社創業者のクリス・カークランドはこう述べています。
「大事なことは、日本に精通している外国人をインバウンド対策チームに含め、彼らを決定権のある立ち位置に配置するということ。外国人が来日した際に何を求めているか理解しつつ、外国人から見た日本という国を理解しているからです。これが凄く大事。この点をクリアすれば、有効的な対策は実行されるのでは。」
今後、インバウンド対策が実際にこのような方向に進む事を期待したい。